ゆっくり有楽町
忙しい毎日を生きるあなたへ
とてもゆっくりとした演奏をお届けします。
日時:2024年3月7日(木) ー3月10日(日)
場所:丸の内仲通り(国際ビル前)
MEMBERS
石橋恵美 soprano
大柳綾香 mezzosoprano
北澤華蓮 violin
水野翔子 contrabass
鈴木泉芳 koto
中村みちる keyboard harmonica
豊田ゆり佳 performance
岩上涼花 visual design
篠原美奈 curation
主催:あちらこちら/YAU(有楽町アートアーバニズム実行委員会)
※本企画は「YAU OPEN STUDIO‘24」のプログラムの一環として実施しました。
写真:春日知明
Statement
本パフォーマンスは、有楽町で多忙な日々を送る皆さまへ、とてもゆっくりとした演奏を届けたいという発想を起点に、構想されました。「ゆっくり」とは、動作が遅いこと、あるいは時間や気持ちにゆとりのあることを指しますが、基本的には相対的な感覚であり、歩くペースがどのくらいから「ゆっくり」か、などは人それぞれです。
音楽における「ゆっくり」にも同様のことが言える一方で、再現芸術である西洋古典音楽では作曲家が演奏速度のイメージや指標を明記することが慣例であるため、速さの共通認識が生まれやすくもあります。それを利用したフランスの作曲家サン=サーンスは、《動物の謝肉祭》(1886)の第4番『亀』という作品において、かの有名な《天国と地獄》のメロディーをあえてゆっくり演奏することで、亀を表現しました。
今回は、既存の楽曲を演奏家それぞれが考える「ゆっくり」なペースで演奏します。ゆっくり演奏することで新たな音響的側面や面白みが見えてくることもあれば、元々の速さの良さに改めて気づくこともあると思います。「ゆっくり」とオリジナルの速度、自分らしいペースで生きることと社会の中で目まぐるしく生きることの両方へリスペクトを込めてパフォーマンスを行います。