あちらこちら
クラシック音楽のコンサートでは、音楽家は仮面を被り舞台に立つ。
家は、彼らが仮面を外す場所。
部屋は、彼らの内面が表れる場所。
このパフォーマンスでは、音楽家は日本家屋の区切られた部屋の中で、それぞれの音を奏でます。来場者は家の中を移動しながら、あるいは家全体を俯瞰して、この音楽を体感する回遊型の形式となっています。
この形式は、大和絵における吹抜屋台の構図や、ゲームセンターの音響空間、あるいはテレビゲームにおける効果音などの、日本の過去から現在につながる空間・音・時間の表現や技法から着想を得て生み出されました。
日時:2021年10月24日(日)
パフォーマンスは 30分程度
場所:仲町の家(東京都足立区千住仲町29-1)
MEMBERS
北澤華蓮(ヴァイオリン)
原宗史(チェロ)
水野翔子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
梅本佑利(作曲)
イ・ヘリム(舞台美術・宣伝美術)
森達哉(制作)
篠原美奈(制作・プロデュース)
山本良子(映像撮影・編集)
春日知明(写真撮影)
助成:武藤舞音楽環境創造教育研究助成金
※本企画は「アートアクセスあだち 音まち千住の縁 拠点形成事業 パイロットプログラム」の一環で実施しています。
Program&Statement
演者がお客さんの間を回遊する
「例えばヨーロッパとアジア、大正と令和、舞台と客席。2つの間には距離が存在する。本来なら重ならないはずの二つだが、ある角度から見ると交わって見える。今日、あなたの目や耳には何が映りますか?」
クライスラー《レチタティーヴォとスケルツォ》
演奏:北澤華蓮
障子に穴を開けて、その隙間から演奏者を覗く
「障子越しに聞こえるBGM。
幼い頃誰もが憧れた「指で障子に穴を開ける」という行為を怒られずにできる。むしろ今回はそれを全面的に推奨する。気の赴くままに穴を開けて、中の様子を垣間見てほしい。中を覗き込むとそこには…」
カール・フリードリヒ・アーベル《ヴィオラ・ダ・ガンバ ソナタ ト長調》
ラ・モンテ・ヤング《Composition 1960 #6》
演奏:水野翔子
ごちゃまぜライフ☆
「ローカルチャーやオタクカルチャーで溢れる日本の社会と、これらとは全く異なる西洋音楽というハイカルチャーを行き来する私。その混沌とした脳内を、一つの部屋で展開する。あなたもBachも萌え萌えキュン♡」
梅本佑利 《【真っ黒】もももも萌え萌え♡》 チェロのための
J.S.バッハ 《無伴奏チェロ組曲第1番〈プレリュード〉》
ほか
演奏:原宗史 作曲:梅本佑利